Chairman room
さあ、最終戦。(09/14)
...続きを読む
Wangan-cafeへ
Infomation
Useful site
Members Only

Report - 2009技術交流会のエントリ

ヘッダーナビゲーション

■「ルミノックスWSSクラシック2009」結果報告(後編)2009/10/18

若洲の奇跡だ! 高谷友之選手が3匹ゲット 合計2860gで完全優勝を飾る!! <後編>


【下げ5分で3人が連続ヒット!】
 7時10分から選手はスタートしましたが、目の前の南東面ストレートには1人か2人しか入れていない状態です。アジ釣りの方々がおられるからですが、朝生選手は「しばらく後ろで待ちます」と先客が帰られる時間まで待つ作戦。この場所に自信があるのだと思いますが、プレッシャーも高くリスクも大きい場所です。
 多くの選手がメインに選んだのは荒川筋テトラです。横からの流れがあるため、底を取ったり、テトラのかけ上がりを攻める際にルアーのロストが激しく、一般的には嫌われるエリアで、初心者の方はあまり入ってきません。
 その荒川筋テトラの北端までは約2.5km、早足で25分ほどかかりますが。全選手が釣り始めた時間になってもしばらく釣果報告は入ってきませんでした。
 この日の潮は大潮で、満潮が4:51、干潮が10:43ですから、スタート時は下げ3分〜4分でいいかんじなんですが、釣れているのはアジだけでした。潮がかなり澄んでいました。昔なら「シーバスの時合はとっくに終わったヨ」と言うことになっていると思います。

 ファーストフィッシュの釣果報告があったのは、7時57分、下げ5分の時間になった時でした。場所は荒川筋第1ハンプ(角から500m)10m手前、釣り人は斉藤貴弘選手。ちょうど水面に潮のヨレができた時に釣れたそうです。
 遠投して表層を湾バイブでファストリトリーブするという難しくない釣りですが、並んでいる人みんなにヒットがあるわけではありません。タイミングを合わせたのでしょう。この魚がまたよく太っていて、63cmで2060gもありました。
 全体の状況やプレッシャーを考えると、ひょっとしたらファーストフィッシュ→フィニッシュにならないかと心配してしまう1匹でした。


▶斉藤貴弘【釣果データ】重量:2060g/参考全長:63cm/時間:7時57分/場所:荒川側第一ハンプ、距離50m、レンジ1mくらい 【タックルデータ】ルアー:ベイトブレス・湾バイブ26gピチピチキビナゴ/ロッド:エバーグリーン・ゼファーPZS-96/リール:ダイワ・インパルト/ライン:バークレイ・ファイヤーライン0.8号/リーダー:クレハ・シーガープレミアムマックス20lb80cm

 その魚を検量中に20m上流でもう1匹上がりました。釣り人は佐瀬守選手。斉藤選手が釣った潮目が近寄ってきた時に、やはり同じようなルアーで釣りました。これもわりと太っていて1630gありました。1匹目とは違って近くでヒットしました。


▶佐瀬守【釣果データ】重量:1630g/参考全長:57cm/時間:8時3分/場所:第一ハンプから30m上流、距離5m、レンジ3m 【タックルデータ】ルアー:バイブレーション7cm21gパンチラレッド系/ロッド:ダイコー・アルテッサーノ8.6ft/リール:ダイワ・ルビアス2500/ライン:バークレイ・ファイヤーライン18lb/リーダー:バークレイ・ファイヤーライン22lb80cm

 8時6分。3匹目はまったく違う場所でまったく違う釣り方でした。荒川筋の最上流に近い所です。フェンスの手前50mというホットスポットで、釣り人は松田幸二選手。サイズは950g。遠投してボトムをブレードベイトで釣るという戦略。これは完全にストラクチャー狙いの釣りですね。
 他にも1匹バラしたと言っていましたが、松田選手が自信を持って攻めているのが印象的でした。隣の選手が1匹掛けてバラしている姿も見ましたから、このエリアの地形変化にシーバスが付いているのは間違いないようです。
 

▶松田幸二【釣果データ】重量:950g/参考全長:52cm/時間:8時6分/場所:荒川柵手前50m、距離60m、レンジボトム 【タックルデータ】ルアー:ベイトブレス・湾ベイト29gイワシ/ロッド:ダイコー・レガーロ106/リール:ダイワ・イグジスト3012/ライン:EXT1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス25lb

 しかし、スタートから1時間で3匹の釣果しかありません。多くの選手は何もアタリがないまま、釣り場の状況が変化する瞬間を待つか、また自らのアクションすることで変化を作り出そうとしていました。ただ、今回の渋さの原因(澄み潮等)を破るヒントは簡単には見つかりません。そのヒントの一端を見つけたのが、下げ6分から7分という一番厳しい(釣れない)時間帯に釣った3人でした。



【下げ6〜7分で釣ったのはこの3人!】
 伊野宗義選手は高谷友之選手と一定の距離をとりつつ隣同士で釣っていました。潮が澄んでいる… 潮目が起きない… そういう状態で魚を引き出してくれるのは何か? 1つはストラクチャーのキワを攻めること。底に変化があるか、崩れテトラがあればよいのですが、そういったスポットには先行者があり、またよく知られている場所はプレッシャーがかかりすぎて魚が避けているかもしれません。A級スポットほどA級ではない場合があるわけです。ということは、逆に、人の攻めていない場所に逃げている可能性があるということが言えるということです。また、キーとなるのは他の人が使っていないルアーではないか? という考えも湧いてきます。
 実際、それまで釣れていたのは第1ハンプ、そしてフェンス手前の2カ所ですから、伊野選手と高谷選手のいる第2ハンプ付近は釣り人の姿がまばらとなっていました。
 やがて伊野選手はワームを使っても何の反応もしないシーバスが唯一反応するルアーを見つけます。これは谷山商事カップで冨直人選手が使ったルアーですが「レンジバイブ55」です。もちろん使い方があるのですが、これでテトラのかけ上がりを通して、伊野選手は1匹ゲットします。時間は8時35分、1070gとグッドサイズです。


▶伊野宗義【釣果データ】重量:1070g/参考全長:53cm/時間:8時35分/場所:荒川2つ目ハンプ少し上流、距離15m、レンジ下のほう 【タックルデータ】ルアー:バスデイ・レンジバイブ55/ロッド:シマノ・カーディフ9’3/リール:シマノ・ステラC3000HG/ライン:PE1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス5lb60cm


 8時43分、松田幸二選手が2匹目を釣ります。サイズは1310gとよく、これで2匹で2260g、トップに立ちました。
 釣った場所はフェンス手前50mという同じ場所でしたが、1匹目とは違って、沖にできた流れの筋を狙って、ブレードで釣ったものです。潮目のどこを通すと食ってくるのかというのもポイントで、偏光グラスでよく見てタイミングを合わせることが必要だったと思います。
 キワか? ボトムか? ずっと沖か? 魚たちは人間から隠れるように行動しているということなのでしょう。


▶松田幸二(2匹目)【釣果データ】重量:1310g/参考全長:54cm/時間:8時43分/場所:荒川柵50m手前、距離60m、レンジ表層【タックルデータ】ルアー:コアマン・パワーブレード30gイズミジャイアン/ロッド:ダイコー・レガーロ106/リール:ダイワ・イグジスト3012/ライン:EXT1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス25lb100cm


 9時15分、高谷友之選手が1匹目を釣ったのは、伊野選手とは違って、表層のテトラのキワでした。サイズは1020g。これが今回大きなヒントになった1匹との出会いです。沖に投げていたバリッドですが、出てきたのが距離3mのテトラ際だったため、狙い方を大幅に変えることにしたのです。


▶高谷友之【釣果データ】重量:1020g/参考全長:49cm/時間:9時15分/場所:ハンプ2つ目少し上流、距離3m、レンジ表層 【タックルデータ】ルアー:ラッキークラフト・バリッド70Hカタクチ/ロッド:シマノ・モンスターリミテッド93/リール:シマノ・ステラC3000/ライン:PE1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス4号100cm


【他魚の釣果】
 さて、このへんで他魚の釣果はどうだったのか? 少し紹介しておきましょう。
 アジに関しては40cmほどのマアジを玄羽享子選手が2匹釣っていました。場所は南東角。写真はないですが、外道も釣れないより釣れたほうがシーバスに一歩近づいているような気がします。
 クロダイを釣った選手は3人、中島昌利選手、冨直人選手、白井昭己選手です。さすがベテラン!ってかんじがします。釣り方が違うのでしょうか? 写真は白井選手の52cmしか撮れていませんが、だいたい同じようなサイズの立派なクロダイだったそうです。残念でしたね。



【そして潮どまり前に奇跡は起きた!】
 そして、いよいよドラマは起こります。下げ9分、潮止まり前の時間にいつも何かが起こるのです。どうしてなのか考えてみたのですが、この場所で荒川の影響を最も受ける時間帯はいつなのかと言えば「下げどまり」であるということなのだと思います。川の水が増水しなかったので、今回は全体的に爆釣する状況にはならなかったのですが、それでも川の水の濁りが最も入ったのがこの時間帯で、それによって魚の食いが上がったと言えるでしょう。

 試合を決めた高谷選手の2匹目3匹目の話は後に回しますが… 10時14分、稲垣裕介選手が5位入賞となる1440gを釣ります。場所は荒川筋の最上流部フェンス手前、ルアーはバロッド70で表層1mでした。
 同じエリアで、続いて杉浦和泉選手が38cmのキーパーギリギリ370gを釣ります。ルアーもレンジも同じでした。やはり地形変化のある場所ではヨレも起こりやすく、チャンスが多くあるということですね。


▶稲垣裕介【釣果データ】重量:1440g/参考全長:62cm/時間:10時14分/場所:荒川柵手前、距離10m、レンジ1m 【タックルデータ】ルアー:ラッキークラフト・バリッド70キビナゴ/ロッド:エバーグリーン・ゼファー9.6ft/リール:ダイワ・トーナメントISO VIP2500/ライン:ダイワ・モアザンブランジーノ0.8lb/リーダー:クレハ・シーガーリアルFX5号80cm


▶杉浦和泉【釣果データ】重量:370g/参考全長:38cm/時間:10時30分/場所:フェンス前、距離20m、レンジ1m 【タックルデータ】ルアー:ラッキークラフト・バリッド15gゴールド/ロッド:シマノ・AR-C906/リール:シマノ・ツインパワーHG/ライン:シマノ・パワープロ0.8号/リーダー:フロロ4号

 高谷選手が2匹目、3匹目、そしてバラしてしまいましたが一番大きかった4匹目をヒットさせたのは、このお二人とはまったく違うパターンでした。テトラ際をていねいに、またタイミングを見ながら、様々な角度から通して探っていった結果なのです。



 2匹目は10時10分、1匹目で分かったので、テトラ際をショートキャストで細かく攻めていましたが、潮が下がりすぎてバリッドが引けなくなったため、レンジバイブ55に替えてすぐに出ました。サイズは810gですがかなり嬉しい2匹目です。「これだ!」と確信できました。


▶高谷友之(2匹目)【釣果データ】重量:810g/参考全長:46cm/時間:10時10分/場所:こぶ2つ目、距離3m、レンジ表層 【タックルデータ】ルアー:バスデイ・レンジバイブ55アユ/ロッド:シマノ・モンスターリミテッド93/リール:シマノ・ステラC3000/ライン:PE1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス4号100cm

 その魚を検量してすぐ同じ位置に戻り、方向を変えながらまた同じ場所を攻めると、もう1匹、同じように出てきました。これが3匹目で1060g! プレッシャーのない場所がこんな所にあったのです。3匹合計で2860g。優勝を決めた瞬間でした。


▶高谷友之(3匹目)【釣果データ】重量:1060g/参考全長:54cm/時間:10時20分/場所:こぶ2つ目、距離3m、レンジ表層 【タックルデータ】ルアー:バスデイ・レンジバイブ55アユ/ロッド:シマノ・モンスターリミテッド93/リール:シマノ・ステラC3000/ライン:PE1号/リーダー:クレハ・シーガーグランドマックス4号

 まさかこんな状況で3匹を釣るとは誰も予想できなかったと思います。それは高谷選手も同じだったかもしれませんが、「パターン」を見つけるとは、これほどすごいことだということでしょう。
 高谷選手は釣り人が帰り始めた時間になっても諦めませんでした。ものすごい面白いゲームを見つけてしまったからでしょう。それまで誰も攻めていなかったテトラ際へのキャストを行ない、さらに魚を掛けます。瀬渡選手が空けてくれた場所では横引きでこの日一番のグッドサイズを出しました。残念ながらこれは切られましたが、このすばらしい戦略を誰もが驚くような目で見て感動したことは確かです。
 最後に、高谷選手の釣りをカメラを構えてしっかり見ていた元吉勝宏役員のコメントで説明したいと思います。
 元吉——高谷さんの釣りですが、近くに人がいても彼だけが魚を拾っているんですよ。それを見て、これはすごいことだな、真似できないなと感じましたね。無駄に長く投げていないんです。絞って、細かく、人がやれていない所をきちっと拾って行く釣りです。人が捨てた所をあえてやっていた。若洲のテトラ攻略は普通はみんな嫌いますよね、キワを攻めるというのはルアーをロストする率がとても高いし、ラインを切られるとラインシステムを組む時間がたまらないから、どうしても危険を避けて遠くを狙ってしまうようになりますよね。沖に魚がいる時はよくても、今日のようにかけ上がりとテトラのキワにしかいない場合ですね、澄み潮で出て来ない時に、どう攻めるかと言うことで、高谷さんはそれを突き詰めて行ってギリギリの線を出して行ったんだと思います。潜る、沈むものは障害物に引っかかるけれど、引っかかりにくいギリギリのところです。9時半を過ぎていい濁りが入ってきて、イナッコも泳いでいるのが見えました。それをベイトにしていたかどうかはわかりませんが、シーバスが動き始めたんだと感じることが大事ですよね。高谷さんはこの時間帯に、本当に集中して、短い距離で人の何倍ものアプローチをしていた。時間を有効に使うということに徹底していた。ラインを切られた時もさっとスプールごと交換する素早さがありました。パターンを見つけるだけではなく、釣りの効率そのものが違うから、これだけの結果を出せたのだと思います。


 
<表彰式インタビューより>

5位:No.158 稲垣裕介
小沼「今日はどんな感じで?」
稲垣「若洲は全然釣れなかったんですけど、なんかルアーが引っ掛かって、はずしたら釣れました。」
小沼「実は昨日そのパターンで87cm釣った人いるんですよ。」
稲垣「横でそれで釣ってる人がいたので真似しました。」
小沼「嫌いだよね? ここ。」
稲垣「大嫌いです(笑)。三重県帰りたいです。」

4位:No.180 佐瀬守
小沼「今日はどんな感じで?」
佐瀬「とりあえずテトラ際を狙おうかなと思って、一回当たったんで、それでちょっとレンジを上げてて、それ何回か繰り返してるうちに来ました。」

3位:No.52 斉藤貴弘
小沼「今日はどんな感じで?」
斉藤「潮目が沖のほうに出たり出なかったりだったのですが、ひたすら潮目を狙って。で、手前にちょっと寄ってきた時に、巻き始めで。」
小沼「今日は結構掛けたんですよね?」
斉藤「2本です。2本目はピックアップ寸前で掛かったんですけど、根にすぐ入られちゃって。」
小沼「ちなみに昨日はよく寝ましたか?」
斉藤「はい、寝ました。」
小沼「最近僕寝不足でよくバラすんですけど、本気の時はよく寝たほうがいいです(笑)」

2位:No.209 松田幸二
小沼「2匹釣られてますが、この2匹の釣り方は一緒だったんですか?」
松田「いえ全然違います。1匹目はボトムに速い流れが入ってたんで、そこをゆっくりと15cmくらいのリフト&フォールで釣りました。」
小沼「なるほど。もう1匹は?」
松田「もう1匹は沖にいい流れが入ったんで、着水と同時にジャーク入れたら食ってきました。」
小沼「今日は何本掛けましたか?」
松田「6本掛けました。」
小沼「6本! すごい。人より多く掛けるコツみたいなものはあるんですか?」
松田「何でしょうね。でも潮目とかは絶対取るようにはしてますね。」

1位:No.4 高谷友之
小沼「唯一3匹釣られてますが、コツみたいなものは?」
高谷「1匹目は普通に沖に投げてやってたんですけど、出てきたのが手前の3mくらいのテトラが入ってるところから出てきたんです。それで、それを続けてたんですけど出なかったんで、両サイドが空いてたんで、潮も引いてきてだんだんバリッド70とかのバイブレーションが引けなくなってきて、それでレンジバイブ55を使って、キワの沈みテトラ沿いをやったら1投で食ったんです。で、検量して戻って、また前を打って、横を打ったらすぐに3匹目が来ました。」
小沼「同じ場所に入れた?」
高谷「入れましたね、どうにか。レンジバイブ55の場合は10分間隔くらいで魚出たんです。ラスト5分に人がだんだん減ってきて横打ちができるようになったんで、また同じパターンでやったらまた来ましたが、それはちょっと巻かれて切られちゃったんで…。」
小沼「すごいですね。ほんとうにすごい。おめでとうございました。」

このエントリーの情報

  • 閲覧数 (2561)

トラックバックping送信用URLを取得する

このエントリーの記録