Chairman room
ラストイヤーに向けて!(05/10)
...続きを読む
Wangan-cafeへ
Infomation
Useful site
Members Only

Report - ■全日本シーバス技術交流会「ピュアフィッシングカップ東京湾若洲大会」レポート

ヘッダーナビゲーション

■全日本シーバス技術交流会「ピュアフィッシングカップ東京湾若洲大会」レポート2010/09/12

異常なタフコンディションの中、佐川洋介選手が今期2勝目を上げる!!

開催日:平成22年9月12日日曜日(11日に直前予選を開催)
場所:東京都若洲公園
航空写真はこちら
天候:晴れ/気温26.3〜30.9℃/風向=南南西〜北東、風速1〜3m/s
こちら
潮:中潮(満7:24、干13:10)
参加選手:45名(前日は2名)
進行:6:30受付、7:00開会式、11:30ストップフィッシング
   12:00帰着締切、12:10表彰式
審査:5匹重量、リミット30cm
大会委員長:萱間修
審判員:小柳栄一、須永義典、須永佳代子、小倉智宏、萱間朝

 今期第3戦、ピュアフィッシングカップ若洲大会は、佐川洋介選手が劇的な4勝目を上げて無事終了しました。既報の通り、釣った選手は2名のみ。たいへんタフなコンディションでしたが、結果を出した選手以外にも魚のコンタクトをとらえた選手は存在しており、不可能だと思われている状況でもそれを「克服する」方法があること、またはそれに近づく選手が何人か出てきたことが、大きな成果だったと思います。

【前日からタフコンディションでした】
 まずは2名が挑戦した直前予選ですが、結果的には誰も通過しませんでした。遠藤晃毅選手は何もなく、石橋徹選手は11時頃に人工磯エリアで1匹ヒット&リリース(バラシ)し、惜しかったわけですが、そのパターンが強力な釣りかどうかは分かりません。プラには佐川選手、小田原選手、前場選手、井上選手、斉藤選手、渡邊選手、久保選手、伊藤選手などの顔を見ました。しかし確実にキャッチしたのは久保真起選手だけで、エリアは南東面テトラ、サイズは50cm弱でした。他はシーバスのバイトがあった方が数名のみ。一般の釣り人来客者は皆無に近く、餌釣りもほとんどおりません。つまり… 対象魚はたいへん少なく、居ても非常に食いがわるく、ひょっとしたら最悪の結果(=誰も釣れない)も考えられる状態でした。
 お二人の選手、お疲れさまでした!


 関西からのエントリーが極端に少なかったのは、釣って楽しめる状態ではないと予想できたからかもしれません。今年は全国どこでも水温が高すぎて「海は釣りにならなかった」というのが本当です。これは大阪湾のデータですが、今年は例年の平均よりも1.7℃も水温が高いのです。しかもそれが9月になっても続いていて、赤潮が発生して、死滅したプランクトンが貧酸素の状態を作り、根魚が浮いてきたりしました。風向きが違えば確実に青潮が出ていたでしょう。東京湾も、場所にもよりますが、かなり海の状態が疲弊していたと思われます。
 そんな中で技術交流会を開催するのはどうなのか? と言う声もあるかもしれませんね。しかし、開催に関しては全く迷うつもりはありません。「釣れることを楽しみたい」のであれば、大会ほど釣れない時はないわけですから大会以外の場所で釣りをするほうが得策でしょう。「釣りを楽しむ」とは、釣れる時も釣れない時も楽しむ(考える)ことではないかと思います。たとえゼロでもそれが結果であればそれを受け入れること。それが生き物を相手にした釣りというスポーツの特徴なんだと思います。
 前置きが長くてごめんなさい。様々なレベルの釣り人があり、様々な楽しみ方がありますから、WSSとして(私が)言うことが正しいというわけではありません。ただ、それがWSSの姿勢なのだということをご理解いただければ有難く思います。
 
【熱中症にも気をつけて下さい】
 さて、9月12日当日。6時半に若洲公園南東カド・岩石前に集まりました。風は無風。早朝ですが非常に暑い…まだ真夏の状態でした。
 ピュアフィッシング立原さんの挨拶「ピュアフィッシングとしてこの大会に協賛させてもらって4年目になりますが、皆さんのおかげもあり、この間にシーバス釣りが大変発展し、技術的にもかなりのレベルアップがあったと思います。今日はたいへんきびしい状態と聞いておりますが、日頃の実力を発揮し、結果を出していただきたいと思います。またまだ暑さが厳しいので無理をせず、熱中症に十分注意して下さい。」



 ミーティングが終わり、7時02分、抽選に従い3名ずつスタートが切られました。スタート順は次の通り。
1宮崎裕史 2平山仁 3中村雄一  4秋葉浩 5大坪喜正 6三道竜也
7若林義夫 8高谷友之 9玉山樹々  10斉藤貴弘 11鈴木亙 12加藤理
13佐瀬守 14畑中誠 15磯崎大介  16冨直人 17宮基之 18清水俊
19小田島裕 20佐川洋介 21鈴木真人  22下黒沢誠 23宮内俊博 24瀬渡慎太郎
25白井昭己 26伊野宗義 27平本祐一  28河野剛志 29会沢明仁 30尾張泰
31鈴木勝志 32石塚桂司 33宮内義明  34吉田誠 35小田原大介 36能勢慎
37前場伸介 38熊川知和 39井上清久  40久保真起 41一ノ瀬勝弘 42渡邉泰則
43戸村竜太 44小西憲悟 45伊藤健太



【秋葉浩選手が50cmを上げる!】
 朝一スタート直後の釣果報告はありませんでした。
 この日の潮位は7時半頃に満潮(197cm)となり、13時頃に干潮(87cm)となります。スタートの時点では満潮の潮止まりですから、期待できるとすれば人工磯のストラクチャー周りか、東南面テトラ帯のキワが上げられますが、すぐには反応はなかったようです。
 ファーストフィッシュが上がったのは1時間後、8時6分、スタート順4番だった秋葉浩選手からコールがありました。「釣りました。本部前のテトラ、川から50mぐらい手前の場所です!」現場に急行します。検量は50cm、940g。現時点での優勝魚でした。
 秋葉選手は前回の若洲(4/18エバーグリーン東京オープン)でもファーストフィッシュを上げており、その時も4人しか釣果がなかった厳しい大会でしたが、その時と同じ場所でした。秋葉選手にとっては釣れない若洲ではなく、釣れる若洲ということになるのですが、「地元(千葉匝瑳郡)でも同じような所でいつもやっているのでそのままやっているだけです」と教えてくれました。ルアーは7cmのダイビングミノーです。このルアーは非常に不安定にできたルアーで、あえてバランスを崩すアクションで食わしているのだそうです。




▶秋葉浩【釣果データ】重量:940g/参考全長:50cm/時間:8時6分/場所:本部から150m東南向きテトラ/距離:テトラのキワ、レンジ:1m 【タックルデータ】ルアー:ダイビングミノー7cmイワシカラー/ロッド:ダイコー・タイドマーク9.3ft/リール:ダイワ・エアリティー/ライン:バークレイ・ファイヤーライン16lb/リーダー:バークレイ・ショックリーダー22lb

 
【全体の状況はこんなかんじでしょうか?】
 その後約2時間半、10時30分に佐川選手が釣るまで釣果報告はありませんでした。竿を曲げていたのは、荒川筋テトラの一番上流側で渡邊泰則選手がエイを釣った時ぐらいでしょうか。遠くから見ていたので行った時には魚は外れていましたが、さすが新外道の王様です。「今日はエイに運を全部持って行かれちゃった」と後で言っていました。(要らない話でしたか?)
 とにかく、8時半を過ぎるぐらいまでは川筋でも流れが出ていなくて、流れがない⇒ヨレができない⇒狙い場ができないということで、仮にシーバスがいたとしても魚がベイトを待つ体勢になっていないため釣りづらいのです。この時間、荒川筋テトラの段差部(中央部)周辺ではクラシックチャンプ高谷友之選手が「無駄なキャストはしない」と休んでいました。8時半を過ぎて少し流れが出始め、高谷選手も動き回りながら探りだしました。(これも要らないですか?)
 第一ハンプの辺りには若洲をよく知る井上清久選手と斉藤貴弘選手がいました。目先を変えることを考えてダートする新兵器を使っていましたが反応はないようです。斉藤選手は「潮位が120cmになればチャンスがある」と教えてくれました。今日で言えば、10時半を過ぎた頃が食ってくる確率が高くなるようです。(内緒の話ですが役に立ちましたか?)
 それと、この時間に大きな移動をする選手が何人かありました。南東面テトラ(本部前)はそのままですが、人工磯に入っていた佐川洋介選手や前場伸介選手、戸村選手、鈴木選手、小田島裕選手が荒川筋テトラへ移動。小田島選手は荒川筋の最上流まで。小田原大介選手も人工磯から荒川筋最上流へと移動。「やっていないところでやる以外にはない」と、どんどん自分の駒を狭めて行く方向に走っているのが分かりました。さて、吉と出るか凶と出るか…(どちらでもないようでしたね)
 この時間は釣れていないので何も記すことがないので、ごめんなさい。



【ラスト1時間に逆転劇! やっぱり佐川選手なんですね!!!】
 佐川選手が釣ったのが10時33分。場所は第1ハンプの近くです。実は佐川選手、テトラの上が大の苦手で、あまり歩き回ることができません。ゆっくりと這うように水辺に近づき、じっくり釣りをします。これもよかったのかもしれません。
 サイズは55cm、1240g。秋葉選手を抜いて堂々の優勝フィッシュ。私たちが検量に行くまで、タモの中で泳がせて、その後検量中には一度も口以外は触らなかったので、検量後は自然に元気を取り戻して泳いで行きました。
 佐川選手の狙いはテトラ際です。流れが手前側に来ていたので、テトラ際から出るだろうと、ジグヘッドワームを色んなコースから通しつつ、テトラ際でアクションをつけて誘って食わす作戦で釣ることができました。


 ルアーはジグヘッドワーム。タフコンディションの切り札にしているルアーです。
 佐川選手はこのルアーのことを「ワームだから釣れるんだとバカにしちゃいけない」と言います。エサだから釣れる、ワームだから釣れると言う人には、「じゃあやってみろよ」と言うんだそうです。タダ曵きのプラグのほうが何倍も釣りがイージーであることが多いと言います。それと、ワームはトップウォータープラグのようにやり続けないと釣れない、しかしハマれば画期的に釣れるルアーだと言います。それはボート釣りの経験で、プラグで完璧に流して1匹も釣れなかった場所でもワームに替えたら入れ食ったという経験をしているからなのですが、それがたまたまそうなったのではなく、その時の条件がどうだったのかをきちんと覚えているということが重要です。「魚のコンディションに合わせたルアー選択」が最もハマる要因であるということが分かっているから、使い続けることができる。トップウォーターでも30分ほどやってみて今日はトップじゃないとやめてしまうようではトップウォーターで出る魚を捕れていないのと同じで、ワームでも「使い続けないとワームで釣れる魚は捕れない」のだと説明してくれました。


 佐川選手のすごいところは、この後も1匹バグリーテールでバイトを取っていることです。同じエリアですが、川の流れはどんどん変化し、手前に来ていた流れも沖に出て行き、アタリを取ったのも沖の流れのキワでした。そういう変化が目の前で起こるから、一カ所に居ても様々な釣りが展開できるのだと教えてくれました。
 海では同じパターンはまずありません。常に変化を釣る。それをひとつのルアーでやり通すことができるかどうか…4年間の技術交流会で4回目の優勝をした人の「技術」と「根性」は、たいしたものなのです。
 佐川選手はこれで「あこがれ」の存在から、「尊敬」される存在に変わったのではないかと思います。おめでとうございます。

▶佐川洋介【釣果データ】重量:1250g/参考全長:55cm/時間:10時50分/場所:第一ハンプ前/ヒット地点:テトラのキワ、距離15m、レンジ:ボトム 【タックルデータ】ルアー:マドネス・バクリーフィッシュ(サガワシークレット)+コアマン・パワーヘッド9g/ロッド:ゴールデンミーン・キャスバルソリッド8ft/リール:シマノ・エクスセンスC3000/ライン:0.6号PEライン/リーダー:シーガー・グランドマックスFX3号2m


【バラした人の情報】
 最後に、惜しかった人の情報も少し。昨年の若洲エバグリカップ技術交流会を制した宮内俊博選手はいいサイズを掛けておきながらバラシ。前日釣った久保真起選手は3匹バラシ。瀬渡慎太郎選手は1匹バラシ。他は聞いていませんが、若洲で実績を残している選手たちが「もう一息」のところまで迫っているということも付け加えておきます。一般的には「よくもこのタフな状況で食わすものだ」と感心しますが、釣り士たちの真剣勝負は本当にすごいです。皆さん次もがんばって下さい。大会終了後のゴミ掃除もご協力ありがとうございました。(以上で報告を終わります)




 

【表彰式】 (聞き手:小柳栄一)
第2位:No.182 秋葉浩
―今日はどの辺でどんなルアーで釣りましたか?
秋葉―本部から150mほど行った所の前なんですけど。テトラ際のダイビングミノーのトゥイッチですね。
―テトラ際から出てきたという感じですか。
秋葉―そうです。



優勝:No.43 佐川洋介
―最初は人工磯のほうへ行っていましたね?
佐川―いつも朝は人工磯からやるんですけど、結局アタリがなくて川のほうへ移動して。釣りやすそうな所を選んで入って。そこでたまたま当たったという感じです。
―この釣れた魚以外にアタリはあったんですか?
佐川―バクリーフィッシュで当たった後に、バクリーテールでもう一回沖で当たったんですけど掛け損ねて。2バイトですね。
―今回の賞金は何に使いますか?
佐川―釣り道具をたくさん買いたいと思います。




【新製品展示】若洲会場ではピュアフィッシングのシーバス製品の新製品展示が行なわれ、大変注目を集めていました。スムーズにキャスティングできてよく飛ぶファイヤーラインのブレイドタイプ(レーサーブレイド)や、ニュータイプのリール(レボネオス2500)、廉価版ながらかっこいいシーバスロッド(ソルティーステージ)などです。使い分けや耐久性など、鋭い質問にもきちんと答えていただけるので、大変参考になったようです。




【萱間修WSS会長より挨拶】
「お二人おめでとうございました。佐川さんという凄いスターが現れたような気がします。今後は目標とされる立場に…今でもなっていると思いますが、ぜひこれからも頑張ってください。そして秋葉さんも普段は匝瑳のほうで同じようなテトラの釣りをされていて、他の人は釣れなくても日中にミノー系で引き出すという釣りをされています。大したものだと思います。
 我々がやっているこのトーナメントは、今までに類を見ない競技会だと思います。ここ何年かでかなりレベルが高まっているのは皆さんおわかりかと思いますが、このレベルを維持しつつ、今後につなげようと思っています。そして今後こんなことをやりたい、こうして欲しいという希望があれば、4年目の契機に選手会を作って皆さんで話し合っていただいて、運営に出してもらうということを考えています。よりスポーツとして楽しむ釣りという部分で、皆さん競い合いながらレベルアップを図るという競技のよさを、WSSを通じて広げていきたいと思います。今年もクラシックに向けてひとつの一致団結した形を作っていきたいと思いますので、今年をよいシーズンに仕上げていただいて、来年に向けて進んでいきたいと思います。」

このエントリーの情報

  • 閲覧数 (3890)

トラックバックping送信用URLを取得する

このエントリーの記録